離婚問題で弁護士を選ぶ方法について

離婚問題を弁護士に依頼するときに、どのように弁護士を選んで良いか迷われるかもしれません。この記事では離婚に強い弁護士を選ぶときにチェックするべきポイントや、弁護士の選び方を解説します。

 

弁護士事務所は、弁護士検索サイトやホームページを見て選ぶことになります。もっとも、せっかくなら離婚に強い弁護士を選びたいですよね。

離婚に関する裁判や交渉を有利に進めるには、コミュニケーション能力や証拠収集能力、離婚問題の知識のある弁護士を探し出さなければいけません。

 

なお、アイシア法律事務所では離婚・財産分与について弁護士の無料相談を行っています。無料相談については以下のページをご覧ください。

(参考)離婚・財産分与に強い弁護士に無料相談するなら

 

(執筆者)弁護士 坂尾陽(Akira Sakao -attorney at law-)

2009年      京都大学法学部卒業
2011年      京都大学法科大学院修了
2011年      司法試験合格
2012年~2016年 森・濱田松本法律事務所所属
2016年~     アイシア法律事務所開業

 

1.     離婚問題でどんな弁護士を選ぶべきか?

 

離婚に強い弁護士といえば、裁判に必ず勝てる弁護士や、相場よりも高額な財産分与・慰謝料を確保してくれる弁護士を想像する人も多いでしょう。

 

たしかに、弁護士が高圧的な態度で交渉を行えば、不利な要求でも応じる人もいる可能性はあります。ただし、そのような相手なら、弁護士に依頼しなくても解決できる可能性が高いです。

離婚で弁護士を選ぶときは、話し合いが難しいようなケースでもスムーズに手続を進めてくれる弁護士を選ぶべきです。

 

このために、離婚に強い弁護士を探すときには、コミュニケーション能力、事実関係の調査能力、及び離婚問題の知識の3点に注目して選びましょう。

 

1.-(1)  優れたコミュニケーション能力

離婚問題でコミュニケーション能力が必要なのは、離婚をするときは慰謝料・財産分与・養育費等の様々な問題を話し合う必要があるからです。

優れたコミュニケーション能力がなければ、あなたの希望を適切に理解することができませんし、相手方を説得することもできません。

 

コミュニケーション能力が高い弁護士とは、必ずしも口がうまい弁護士とは限りません。離婚に関するあなたの希望に沿って動けるよう、適切なコミュニケーションをとれる弁護士でなければ、安心して依頼することはできないでしょう。

 

 

また、相手の弁護士や裁判官と関わる際も、コミュニケーションは重要なポイントとなります。

離婚に関する裁判や交渉においては、法的な知識を使って相手の弁護士や裁判官を説得する必要があります。

とくに離婚問題は双方ともに感情的になるため、伝え方を誤ると紛争が激化しかねません。このような点で、離婚を扱う弁護士は優れたコミュニケーション能力が必要となります。

 

離婚で弁護士を選ぶときは必ず事前に相談をすることをおすすめします。弁護士と話してみて、話しにくいと感じたり、話を聞いてくれないと感じたりしたときは、依頼を避けた方が無難です。

なぜ離婚を決意したのかをしっかりと理解してくれるか、疑問や質問にも答えてくれるか、分からないことがあってもこちらに理解できるよう説明してくれるかといった点に注意しながら相談してみましょう。

 

1.-(2)  事実関係の調査能力

 

離婚問題を解決する場合、弁護士は事実関係を法律に当てはめて結論を導きだします。

 

そして、離婚問題においては、とくに事実関係が重要となります。

例えば、長い結婚生活で離婚に至った理由について、自分が主張する事実と相手が主張する事実のどちらが真実なのか等が問題となります。

このような場合、弁護士が事実関係を調査し、どの程度有力な証拠を出せるかが、重要なポイントとなります。さらに、提出した証拠が事実であるということを、うまく説明できる能力も必要です。

離婚・慰謝料・財産分与で適正な金額を勝ち取るために、手間や時間を惜しまず有力な証拠を集め、内容をしっかりと分析できる弁護士なら、裁判や交渉も有利に進められる可能性が高いでしょう。

 

また、離婚時に財産分与を請求するときは、財産関係を調査する能力も必要となります。

財産分与は現在ある共有財産を対象とするため、もし相手方が財産を隠してしまえれば適正な財産分与を請求できません。

離婚・財産分与で弁護士を選ぶときは、どのような財産があるかをしっかり調査してくれる弁護士を選びましょう。

 

事実関係の調査能力が高い弁護士を選ぶためには、相談時に事実関係を調査する方法やポイントをしっかり教えてくれるかをチェックします。

例えば、どのような証拠があるかを確認してくれたり、どのようなところを調べれば共有財産が分かるかを弁護士からアドバイスして貰えれば心強いでしょう。

また、離婚・財産分与を弁護士に依頼すれば、弁護士ならではの調査方法もあります。このような調査手段に詳しい弁護士を選べば、離婚・財産分与を任せても安心できます。

(参考)財産分与で弁護士会照会や調査嘱託を利用する方法:離婚時に財産隠しをされたときの有力手段

 

1.-(3)  離婚問題の豊富な経験

 

離婚・財産分与は、法律に書いてあることは少なく、裁判例や実務的運用が非常に大きなポイントになります。

例えば、別居中の生活費をいつから貰えるかは法律には書いておらず、家庭裁判所でどのような扱いがされているかを知る必要があります。

(参考)別居中の生活費について相場や請求方法を解説

 

そのため、離婚・財産分与で弁護士を選ぶためには豊富な経験がなければ適切な見通しを立てることができません。

とくに財産分与については定まったルールがあるわけではなく、離婚調停において弁護士同士の話し合いで柔軟に解決を図ることができます。

インターネットや書籍の知識を鵜呑みにすることなく、離婚・財産分与の経験に照らして様々な提案をしてくれる弁護士を選ぶべきでしょう。

 

例えば、持ち家があるときに、頭金を親が援助し、残りをローンで購入した場合にどのような財産分与をすれば良いかは色々な考え方があります。

(参考)離婚時に持ち家があるときのポイント ケース別で分かりやすく解説

 

さらに、相手の浮気が原因で別居になったにも関わらず、婚姻費用を請求されたときはどのように反論ができるか等も実務的に問題が多いところです。

さらに、協議離婚の合意書だけで年金を分割できるか、新しい養育費算定表の金額を請求できるか等まで離婚問題では様々な点が問題となります。

このように離婚・慰謝料・財産分与・養育費等の様々な問題を適切に解決してくれる弁護士を選ぶ必要があります。

 

離婚問題の経験を確かめる方法は、どれだけの解決事例があるかです。

弁護士には守秘義務があるため、どのような案件を解決したかを細かく教えてくれることはありません。ストレートに過去の解決経験を弁護士に聞くと警戒されるかもしれません。

しかし、弁護士検索サイトやホームページにおいて、離婚問題の解決事例を公表していることも少なくありません。

離婚・財産分与の法律相談で選んでいただいた理由を聞くと、解決事例が豊富だったからと答える方は少なくありません。

もし、あなたが抱える不安や悩みに似た解決事例があれば安心できるでしょう。

 

2.     離婚・財産分与で弁護士を探す方法・選ぶ方法

離婚・財産分与で弁護士を選ぶときに、いくつか注意するべきポイントがあります。

まず、離婚・財産分与を扱う弁護士の探し方ですが、過去においては紹介で弁護士を探す人が多かったようです。しかし、最近はインターネットで弁護士を探す方・選ぶ方が非常に多くなっています。

 

2.-(1)  紹介で弁護士を選ぶ方法

 

たしかに、友人知人の紹介や口コミであれば、その弁護士の人柄は信頼することができます。

しかし、人柄が信頼できるとしても、離婚・財産分与に強い弁護士かは分かりません。

しかし、弁護士にはそれぞれ得意分野があります。債務整理に詳しい弁護士でも、離婚問題を取り扱った経験があるとは限りません。

紹介で弁護士を選ぶ場合には依頼をする前に得意分野をきちんと確認しましょう。

せっかく紹介してもらったのに断りづらいという場合は、最初から弁護士検索サイトなどを活用して、自力で弁護士を探した方が無難です。

 

2.-(2)  インターネットで弁護士を選ぶ方法

 

インターネットで弁護士を選ぶ方法は、弁護士検索サイトを探すケースと自分の悩みや不安を検索エンジンで調べる方法があります。

 

弁護士検索サイトとは弁護士ドットコムやココナラ法律相談等の多数の弁護士が登録しているサイトです。

離婚が注力分野・得意分野とされていても、必ずしも離婚・財産分与の経験が豊富かは分かりません。

弁護士は、あくまでサイトにお金を払って掲載して貰っており、掲載方法も画一的であるため弁護士事務所ごとの特徴は分からないようになっているからです。

 

これに対し、GoogleやYAHOO!で離婚に関する悩みや不安を調べて、各弁護士事務所のホームページを見れば弁護士事務所ごとの特徴が分かります。

弁護士検索サイトに比べて、ホームページであれば離婚・財産分与に取り組む弁護士の特徴がハッキリわかるため、弁護士を選びやすいと言えるでしょう。また、わざわざ費用をかけてホームページを作っているため、本気で離婚・財産分与に注力していると推測できます。

 

インターネットで弁護士を選ぶときは、「離婚+弁護士+住んでいる地域」等のキーワードで調べることも考えられます。

しかし、離婚問題は、そもそも離婚する/しない、不倫の慰謝料問題、財産分与の請求、親権・養育費と細かく問題が分かれています。

従って、もし問題になる点が明確に分かっているようであれば、「離婚+財産分与+法律相談」や「離婚+慰謝料+法律相談」のように詳しく自分のニーズや悩みを入力した方が適切な弁護士が選べるでしょう。

 

3.     離婚・財産分与で弁護士を選んだら…

離婚・財産分与で弁護士を選び、法律相談しようと決めたとしても、必ず一度電話をしてから予約をするようにしましょう。

 

基本的に弁護士は様々な案件を抱えています。離婚・財産分与に強い弁護士であれば、離婚調停・離婚裁判で外出していることも多いです。

また、弁護士事務所はセキュリティ意識が高いため、飛込みで訪問をすると警戒をされます。

どの弁護士に相談するか決まったら、電話やメールでまずはアポイントを取るようにしましょう。

(参考)離婚・財産分与の問合せ

 

なお、法律相談の予約をしたときに希望通りの日時に対応できるとは限りません。

人気がある弁護士は多忙なので、いつでも対応できるのは他に依頼がない不人気な弁護士ということすらあり得ます。

事前にしっかり弁護士を選んだのであれば、多少待たされることは覚悟しておきましょう。また、アポイントを取るときは2~3は候補日時を連絡する方がスムーズです。

 

4.     離婚・財産分与を相談する前にしっかり弁護士を選ぼう

 

離婚・財産分与で弁護士を選ぶときは、コミュニケーション能力、事実関係の調査能力、離婚問題の知識の3点をしっかりチェックしましょう。

しかし、初めて弁護士に依頼する場合、いきなり信頼できる弁護士を見つけるのは難しいです。インターネットで自分の悩みや不安に応じて弁護士を探すことをおすすめします。

また、弁護士を選んでもいきなり訪問するのではなく、電話やメールで一度連絡することをおすすめします。なお、離婚・財産分与に強い弁護士に無料相談することを考えている方は、下記ページもご覧ください。

(参考)離婚・財産分与に強い弁護士に無料相談するなら

 

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